シチリアの貴族であり作家のジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ。彼の作品の中にリゲアというタイトルのものがあり、物語の中心人物である人魚がラベルに描かれています。
「太陽の色をした乱れ髪から海水は滴り落ち、大きく見開いた緑色の目を濡れ染める・・」。目が離せなくなる妖艶な瞳が印象的です。
デザイン自体はシンプルですがパンテレリア島の自然の美しさが込められた深い緑色やオレンジのグラデーションは大変美しく、印刷で再現できるようにとガブリエラとジャコモが苦労した想い入れのあるラベルです。

リゲアが生まれるのはシチリア島の南西部の海に浮かぶさらに小さな島、パンテレリア。
ドンナフガータは標高20〜400ｍのところに日当たりや樹齢が異なるいくつかの畑を所有しています。
リゲアはここパンテレリア島に2500年以上も昔に持ち込まれた古代品種ジビッボ100％でつくる白ワイン。
ジビッボ別名はマスカット・アレキサンドリア。甘いマスカットフレーバーが特徴です。

緑色がかった明るい薄黄色。
香りは芳醇、オレンジの花やメロン、柑橘、エキゾチックフルーツと厚みがあります。
セージやローズマリーのハーブの香りも交差します。

口に含むと爽快で味わい深く、しっかりとした骨格やミネラルが感じられます。
ベースは辛口でありながら香りの芳醇さとなめらかな舌触りで甘口のように感じます。
バランスよくきれいに仕上げたワインで当店でも特に人気の一本です。


（ドンナフガータはシチリアに畑を複数所有しており、パンテレリア島は本島の南西部にあります）

■畑情報
パンテレリア島の標高20〜400ｍの傾斜地。土壌は火山性の砂質、亜酸性または中性反応を伴う溶岩。
冬は温暖で降雨量が少なく、夏は乾燥。常に強風が吹いています。
日照が良いように石垣を組んで階段状の畑を作っています。

ブドウは超低木！ユネスコの無形文化遺産Alberello方式
ブドウの栽培方法はユネスコの無形文化遺産に登録されているパンテレリア風アルベレッロ方式。
地面に穴を掘ってブドウ樹を植え、成長してきたら地を這うような形に剪定し低木に仕立てます。
低木であるがゆえ強風からブドウ樹が守られています。
畑を登ったり低木の世話のために腰をかがめたり、通常の３倍はかかる重労働はすべてワインの品質のために。

■醸造方法
ブドウの収穫は8月後半〜9月中旬。
優しくプレスしたのち14〜16℃で発酵。
ステンレスタンクで2ヶ月、瓶内で3ヶ月熟成させて仕上げます。
●アルコール度数12.58％


（左）風が強く吹くため雲も少なく爽やかな晴天　（右）ブドウ樹は膝ぐらいの低木

飲み頃温度は十分に冷やして9〜11℃で。中型のグラスがおすすめです。
フレッシュさを味わうためリリースか4〜5年までが飲み頃です。

生のシーフード。イワシやアジの魚料理（脂ののったものがおすすめ）。
魚や野菜のフリット。そのほかクリーム系のパスタやオーブン焼きとも。

・世界的なワイン評論家ジェームス・サックリング氏によるワイン評価サイトJAMES SUCKLING.COMで91点を獲得
・ドイツの国際ワイン品評会Berlin Wine Trophy（ベルリンワイントロフィー）で金賞受賞
・グルメ雑誌Falstaff（ファルスタッフ）で91点の評価を獲得
・ドイツ国際ワインコンクールMundus Vini（ムンドゥス・ヴィニ）でシチリア白ワイン部門金賞受賞

■ドンナフガータ(DONNAFUGATA）
1983年設立 イタリア シチリア島のワイナリー。170年以上にわたり高級ワインを手掛けてきたファミリーの４代目ジャコモ・ラッロとシチリア島のブドウ栽培のパイオニアである妻ガブリエラによって設立され、現在は彼らの娘ジョゼと息子アントニオが中心となり、洗練された高品質なワインをリリースしています。
シチリア独特のテロワール、歴史や文化が落とし込まれたワインは画家ステファノ・ヴィターレが描いた美しいラベルをまとってリリース。ほかにはない存在感でイタリアのみならず世界中から愛されています。
ドンナフガータ公式ホームページ（イタリア語・英語ほか）


（左からジョゼ、ガブリエラ、アントニオ）